肌荒れには3つのタイプがある -乾燥・熱・詰まりで読み解くアーユルヴェーダ-
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skin stories — dryness, heat, congestion
季節の変わり目になると、決まって同じところが荒れる。乾いてかゆくなる人、頬が赤くほてる人、Tゾーンがべたついて毛穴が気になる人。同じ「肌荒れ」でも、起きていることは人によってまるで違います。
インドで5000年以上受け継がれてきたアーユルヴェーダは、この違いを体質の違いとして考えます。人にはそれぞれ生まれ持った傾きがあり、そのバランスが崩れると、いちばん外側にある肌にサインが出る。タイプは大きく3つです。
肌色や質感には個人差があります。当てはまるところを拾い読みしてみてください。
肌に出る、三つのサイン
乾燥タイプvata / ヴァータ
薄くてキメが細かく、触るとひんやり。肌色はやや褐色〜くすみがちで、血色が出にくいのが特徴です。疲れると灰みがかって見えることも。透明感がある一方、水分も油分も保ちにくい肌です。
粉を吹く、つっぱる、ざらつく、目もとや口もとに小じわが出やすい。不規則な生活、睡眠不足、冷え、忙しさで乱れ、秋から冬にかけていちばん影響を受けます。
熱タイプpitta / ピッタ
明るく血色のよい肌色で、ハリがあるのが持ち味。赤みが出やすく、そばかすやほくろが多め。日焼けすると、黒くなる前にまず赤くなります。熱がこもりやすい肌です。
頬の赤み、ほてり、日焼け後のヒリつき、赤く腫れて膿を持つニキビ、かぶれ。落ち着いたあとにシミや跡が残りやすいのも特徴です。強い日差し、辛いもの、お酒、ストレスや怒りが引き金。夏に悪化します。
詰まりタイプkapha / カパ
白く均一でつやがあり、厚みのある肌。青白く見えることもあります。日焼けはゆっくりで、赤くならずに黒くなるタイプ。乾燥にも紫外線にも強く、年齢を重ねてもシワが出にくいのが強みです。
一方で油分が余りやすく、テカリ、毛穴の開きや黒ずみ、角栓、白くこもったニキビが出やすい。むくみや重いくすみも。甘いもの、脂っこいもの、食べすぎ、運動不足、湿気で乱れ、春先が要注意です。
「体質」と「いまの乱れ」は別のもの
生まれ持った体質と、いま乱れている状態は別ものです。乾燥タイプの人が、夏の日差しで熱を溜めて赤いニキビをつくることは普通に起こります。
いま鏡に映っている肌が教えてくれるのは、いま乱れているほう。見分け方はシンプルで、乾いているか、熱を持っているか、べたついているか。それだけです。
そもそも、肌トラブルはどうやって生まれるのか
肌の上で起きていることは、突きつめると乾燥・熱・詰まりの3つだけです。
体には食べたものを処理する火力があります。食べすぎ、寝不足、冷えでこの火力が落ちると、処理しきれなかったものが体に残る。それが重くべたついた状態で全身をめぐり、細い通り道を塞いでいきます。毛穴も、その通り道のひとつです。
詰まる▶溜まる▶熱がこもる
肌トラブルの多くは、この流れのどこかで起きています。
シミ熱が残した焦げあと
肌には色つやを受け持つ働きがあり、これが熱に弱い。日差し、炎症、ホルモンの揺らぎ、ストレスで熱がこもると、色を作る働きが焦げついて色を残します。ニキビ跡が茶色く残るのも同じ理屈。炎症は熱だからです。めぐりが滞っていると熱が動かず、色がその場に居座ります。
シワ水分と油分が抜けてしぼむ
ぶどうが干しぶどうになるのと同じで、内側から水分と油分が抜けると、支えを失った表面が寄ります。アーユルヴェーダは、年齢を重ねた時期そのものを「乾燥の季節」と考えます。体質に関係なく、誰でもその方向へ傾いていきます。
毛穴詰まって押し広げられる
余った油分に「処理しきれなかった残りもの」が加わって出口が塞がれ、溜まったものが内側から出口を押し広げる。開いた毛穴は、押し広げられたままの状態です。黒く見えるのは、留まったものが変質するから。
ニキビ詰まりに火がつく
まず毛穴が詰まり、行き場を失ったところに熱が集まって腫れます。赤く腫れて痛むなら熱が主役。白く固くあぶらっぽいなら、詰まりが主役。同じニキビでも、やるべきことは正反対になります。
では、どう鎮めるか
乾燥は満たす。
熱は冷ます。詰まりは動かす。
満たす乾燥に
熱いお湯で洗わない。洗いすぎない。お風呂の前に温めたオイルで顔と体をなでる。温かい食事と良質な油。寝る時間と食べる時間を一定に。いちばん効くのはリズムです。
冷ます熱に
こすらない。熱いお湯を顔に当てない。日焼け対策は一年中。辛いもの、揚げ物、お酒、カフェインを控える。夜更かししない。感情も熱です。
動かす詰まりに
蒸しタオルでゆるめてから、ぬるま湯で洗う。重いものを塗り重ねない。朝いちばんに白湯。甘いもの、脂っこいもの、食べすぎを控える。汗をかく。じっとしていて流れることはありません。
- シミ冷ます + めぐらせる
- シワ満たす(油分と睡眠)
- 毛穴動かす(食事から)
- ニキビまず動かす。赤く腫れているなら冷ます
おわりに
肌は、いちばん外側にある内臓のようなもの。荒れは「悪いもの」ではなく、内側からの手紙です。
原因と傾向がわかっていれば、肌が荒れても慌てずに手を打てます。それどころか、いまの肌の状態に、季節、環境、気持ちの動き、最近の食べもの。この四つを並べてみると、次にどんな荒れ方をするかが、だいたい読めるようになります。
自分の肌がこの先どう動くか、先に予測できる。ちょっと面白くないですか?
まずは今日の肌が、乾いているのか、熱いのか、重いのか。そこから始めてみてください。
※アーユルヴェーダは伝統的な健康観に基づく考え方であり、医学的な診断や治療に代わるものではありません。症状が続く場合は医療機関にご相談ください。